BEAST COMPREXⅢネタバレ感想!

wj‗nirakana BEAST CONPREX

2021年1月6号から、12話限定で週刊少年チャンピオンにて連載されていた「BEAST COMPREX」。

板垣巴留先生の超大作「BEASTARS」の原点にして珠玉のオムニバス作品の最終巻がついに発売!前作と同じく獣人による世界での種族間、性別での悩みやしがらみをリアルなドラマとして描きます。前作の主人公・ハイイロオオカミのレゴシも登場!絶対に交わらない異種族同士が織りなすドラマに渦巻くやるせない気持ちや苦しみ、そして少しでも分かり合えた時の爽快感をぜひその目で、肌で感じてみてください!

今回はそんな「BEAST COMPREXⅢ」のネタバレを紹介します。

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BEAST COMPREXⅢネタバレ

13話・・・ニシキヘビとハイエナ

今回の舞台は中学校。陰湿なイメージを持たれがちな大人しいニシキヘビ・カメジといじめっ子のハイエナ・ムロウの話。

地響きのない静かな廊下を這うのが好きなカメジはいつも一番乗りで登校する。この日も一番乗りで登校したら、教室で誰かが首を吊っていた!思わず叫ぶカメジ。慌ててぶら下がる生徒に這い上り、まだ体温が残っている、生きているかもと縄を噛み切った。落ちてきた生徒の顔を見て「君だったのか・・・」とカメジ。首を吊っていたのはいじめっ子で明るいキャラのハイエナ・ムロウだった。

一番自殺から遠そうな君がなぜ?いや自殺じゃないのか?にしてもこの状況を誰かに見られたら僕がまっ先に疑われないか?よく君は僕をいじめて「縄跳びかと思ったらお前か、ぼーっと歩くなよ!あ、歩いてないのかw」なんて言っていた。特に言い返したり飛び掛かったり泣きわめいたりはしなかったが、それなりに辛く苦しい思いをしてきた。君は死んでなおも僕を・・・とあれこれ考えていると足音が。驚いたカメジはムロウを咄嗟に飲み込んでしまい、教室のドアを開け挨拶してきた先生に笑顔で取り繕った。

同級生を飲み込んでしまった。こんな不自然なおなかで誤魔化し通せるか?しかし生徒も先生も別段気にする様子はなく、座学の時間は残酷に流れていく。ムロウは意外と軽くて骨ばっていた。あまりご飯を食べれていないのでは?家庭や学校で何かあったのでは?きっかけを探したくてムロウの鞄やロッカーをカメジは必死で調べてみたが、驚くほど何も出て来なかった。趣味も交友関係も何も見えてこず、「カラッポだ・・・」と思わず口をついて出てしまった。

腹にムロウを抱えたまま、屋上へ行くカメジ。「お前は冴えないヘビだろ?俺は、俺はなぁ!!」と叫ぶムロウも恐らくその時答えが出なかったのでしょう。「君はきっとやさしいハイエナ」と言いながら包み込むように語りかけたカメジ。きっと君はハイエナのイメージを崩さないために、意地悪して無理して騒いで、そういうのに苦しんでいたんじゃないのか。そう思いながら腹を括ったカメジ、この後先生に君を渡すと宣言。

すると急にズンとうねるカメジの体!思わず口を開けるが何も出て来ない。しばらくするとまたズズンとうねった!ムロウは生きている!お願いだ、二度目の自殺にならないためにせーので元気に出て来てくれ!!全部許すから!!せー、のっ・・・

ムロウは無事なのか?そしてカメジとの確執は・・・?

14話・・・エゾシカとユキヒョウ

話目は、俳優世界で見事アカデミア賞に輝いた主演男優・ユキヒョウのルーク主演女優・エゾシカのロゼの話。

2匹が賞を獲得した映画『ディナー』は肉食と草食による、タブーである「食肉」を通した愛の物語ルークの鬼気迫る演技が特に評価され主演男優賞を獲得できたのだが、あの演技は実は、本当に食肉を犯した故の鬼気迫る「本物の演技」だったのだ!スタッフのアヒルが撮影中に亡くなり事故として処理されたが、ルークが緊張によるストレスで襲っていたのだった・・・。

その事実を豪華な控室で共演者であるロゼに告白したルーク。タブーだからフィクションで描く食肉をするなんて何してるの!?と訴えるロゼに、この後のインタビューで自首するとルーク。すると「それはやりすぎ」とロゼ。関係者に多大な迷惑がかかると言うロゼに、罪を背負ったまま受賞はできないしあの演技は評価されるべきじゃないから最後くらい役者として正しいことを、と勝手なことを言って綺麗にまとめようとしているルークに「どーでもいいのよあんたのことは」と吐き捨てたロゼ。

僕が自首することで映画が公開取り消しになって自分の演技が日の目を見ないのが嫌なんだとルークに核心を突かれたロゼは、ルークに絡みつき力を振り絞ってルークの首を絞めていた!ロゼを振りほどいて取材に応じようとしたルークを必死で引き止め尻尾を思い切り引っ張りながら「今までアクション映画のチョイ役での頑張りがやっと報われたのに!あんたの本能なんかで私のキャリア邪魔させない!」と涙ながらに吠える。

というのも、ロゼは体力を買われて俳優業に就いたものの、第三者であるスタッフたちには「ルークの演技に引っ張られてやっとの実力」「相手のリードありきじゃないと今後厳しい」と陰口を叩かれる始末。それが悔しくてルークへ本音でぶつかったのでした。
でも、一緒に撮影をやりきった仲として、俳優獣生をかけた最後の大勝負をしようとルークとロゼ。食肉を自首するから君はそれを初めて聞かされた悲劇のヒロインを演じてくれ。

いざ囲み取材。2匹の「大勝負」の行方は・・・?

15話・・・カメとヒツジ

今回の舞台は高校。「地獄」という文字が彫られた甲羅を持つカメ・アブと、アブの後ろの席の学級委員のヒツジ・キヨスミのお話。

前の席のカメ・アブとは話したことがない。「地獄」なんて文字があっては友達作りも大変だろうと余計なことを考えるキヨスミ。そんな彼女もいつしか誰かに指示を貰わないと動けない性格になっていた。自分の意思で何かを決定し行動することができないのだ。その代わり、頼まれれば努力はするようにしてきた。だから、校舎内で煙草の吸殻が見つかれば現場を抑え、凄まれても冷静でいた。しかしこの日は「告げ口が仕事か!💢」と不良に掴みかかられそうになった💦

すると「ごめんそこ僕がいつも昼寝する場所」とアブが立っていた。

教室では手足と首を引っ込めているが、この時は全身を出していた。その体にはたくさんの刺青が。その瞬間、不良たちは「アブさんのシマだったんすね!💦」と逃げて行った。キヨスミも初めて見るアブの全身にアブかどうかすらわからなかった様子。恐る恐る裏番長なの?と聞いてみると、裏でも表でもない、手足を伸ばすとみんなが道を開けるだけ。と一言。将来刺青の彫り師になりたくて自分で刺青を彫ったのだとか。そして続けてアブはこう言った。

「一度キヨスミさんのその危なっかしいツノを彫ってみたかったんだよね」

キヨスミのツノは後ろ側に湾曲し、いつしかツノが頭を突き刺すだろうと言われていた。日ごと月ごと死に近づいていることに、彼だけは気づいていた。おもむろにアブの後をついていくキヨスミ。着いた先はアブのアトリエ。借りている車庫には彫る道具や材料がたくさん揃っていた。

興味持つとは思わなかった、不良から助けてもらった礼としてならやめときな、切除考えてるの?と淡々と尋ねて来るアブにキヨスミは「わからない。いつしか指示がないと動けなくなってて、誰かに命を救われたかった。けど誰にも気づいてもらえず17年間バカみたい」と吐き出した。

「あのさ、いつか死ぬのは全生物同じだよ。みんな自分のことに精一杯だから気づいてなんか貰えないって。初めて彫ってもらった甲羅の刺青だって案外誰も言及してこない、そう考えると生きるのなんて楽チンだろ

そう言いながらキヨスミのツノに美しい草花の模様を彫ったアブ。その自分の姿に目を輝かせるキヨスミ。「さぁ花を咲かせに一晩出かけようか」そう言ってアブとキヨスミは一緒にあちこち歩き回って遊んだ。キヨスミは終始キラキラした笑顔で楽しんでいて、アブも穏やかな顔でキヨスミとの時間を過ごした・・・

一週間後。あの夜のことは口外しないとアブと約束していたキヨスミに、ある変化が・・・?

16話・・・トラとアルパカ

今回は、草食が多い会社で気を遣いまくる「デキる女」のトラ・アイシャと、そんなアイシャを心身共にほぐそうとするアルパカ・マリリンの話。

トラのアイシャが務める会社はほとんどが草食獣。支離滅裂な手紙を書いた後輩のヒツジを指摘しても何で怒られてるかわからないと言った表情。「バカばっか」。そう言いたいのをグッと抑えて恐怖心を与えないように作り笑顔の毎日を送るアイシャにとって唯一の楽しみは、週末に通っている整体院。メスアルパカのマリリンが担当としてついており、毎週アイシャの気疲れした背中や足を揉みほぐしていく。が、今日はマリリンが「仰向けになって胸の筋肉をほぐさせて」と言ってきた。

トラにとっておなかを見せる行為は「降参」の証。誰にでも馴れ馴れしく見せていいものじゃない、とゴネるもマリリンは「じゃあ私に降参してください、アイシャさん」と急に踵のツボを押した。強烈な痛みとそのあまりに草食らしくない圧力すら感じる姿に、アイシャは思わず「もっと呼んで、私の名前」と言ってしまう。

とんでもなくサディスティックな整体師のせいで無駄な秘密兼知識が増えてしまった。毎週の気疲れを揉みほぐすマリリンはその度に的確に毎週何をして疲れているかを当てていく。「やめて!私は仕事もプライベートも完璧なトラなのよ!」思わずのけぞってしまうアイシャ。整体院だけではマリリンより優位に立っていたつもりが、マリリンも同じことを考えていたようで。

「ここではあなたはただの子ネコ。子ネコは大人の言うことを聞きましょう。あなたの胸の筋肉をほぐさせて下さい」マリリンはアイシャを小突き仰向けにした。ダメ、このポーズは。でも、

トラじゃなくなるって何て気持ちいいの。
「降参です・・・」

あの時確かに忘れられないような時間を過ごしたはずなのに思い出せない。思い出せることなくアイシャは整体院通いをやめてしまった。そんなアイシャが2か月ぶりに出会った相手に言われたこととは・・・?

17話・・・オオカミとアザラシ

話は前作「BEASTARS」から、主人公のハイイロオオカミ・レゴシと「コーポ伏獣」の隣人・アザラシのサグワンの1日のお話。

サグワンとの銭湯の帰り、海の岩場で足をバタつかせているタコと出会ったレゴシ。どうやら娘タコが陸の動物に攫われてしまったんだとか。心配だから探すと2匹が引き受けて出かけた10分後、タコの串焼きを売る屋台を見つけてしまった。

いつも気にも留めない海洋生物でも、誰かの特別な存在となると、そして串焼きにされるという残酷な現実を見てしまうとショックを隠せないレゴシ。密漁なんて犯罪だぞ!💢と怒るレゴシの横でサグワンは何と「起キテシマッタコトハショウガナイ」と、その串焼きを全部買い取ってムシャムシャ食べた!!😱

海では弱肉強食は生活の一部。知らない陸の動物に食べられるよりあのタコのお母さんも嬉しいはず、と言うサグワンの考え方に納得できず不満そうに離れて歩くレゴシ。を、気にもせず水たまりを見つけて遊ぶサグワン。海じゃない水っていつか消えてなくなるから好き、と言うサグワンがますますわからないレゴシ。

もう少し早く出会っていたら助けられたかもしれないのに何もできなかった、とレゴシがぼんやり考えていると「オ葬式ニ誘ワレタヨ」とサグワン。そしてタコの家族は2匹が参加しやすいように入り江に会場を設け、サグワンとレゴシは素っ裸で参列。
海での葬式は食物連鎖の一番下にいるプランクトンが光合成するために照明をたくさん焚く、とサグワンが教えてくれた。今後も海の生態系を保つためという合理的な理由をレゴシが噛みしめていると、突然タコがレゴシを海に引き込んだ!「歓迎サレテル証拠ヨ」とサグワンも海に飛び込む。

冷たい水温は不思議と数秒で体に馴染み気持ちよくなった。今俺は海と一体化している。海では生物の死を海の一部が失われたと考えるんだ、とぼんやり思う。そうして静かに葬式は終わり、タコの母はレゴシの腕に足を絡ませてから海へ帰っていった。

不思議な時間を過ごしたレゴシは、タコの家族と触れ合い何を感じたのか・・・。

18話・・・ライオンとウサギ

今回は前作「BEASTARS」から、ハルの大学での友人のウサギ・アコとその元カレのライオン・エアドのその後の話。

エアドは正直異種族だろうと付き合うなんて簡単だと思っていた。まさかアコを食うつもりなんて毛頭なかった。なのに「キスして」と言われパニックになり、気が付いたらアコの頭に牙を立てていた。俺はまともにキスすらできないのか・・・と自分に失望する日々を送っていた。

しばらくして久しぶりに大学に来ると、アコが「傷を背負った天使」という名目で大学のミスコンにエントリーしているのを見たエアド。いつの間にアコも復学していたんだ!?最悪の別れをしていたエアドはアコの現状が気になったが、スマホでのやり取りは晒されるかもしれない。テニス部だったことを思い出してテニスコートに向かうと・・・

「エアド!?会いに来てくれたの?嬉しい!」
予想とは違ったアコの反応に面食らうエアド。アコの性格上、自信のある顔に傷をつけたことを責め、怒鳴って殴ってくるかと思ったのに。他のサークルメンバーに文句を言われながらもアコはエアドを庇い、2人で帰るから約束してた花火大会には行けないと断った。何かがおかしい。そう思いながら大学を出て2匹になった瞬間、アコはさっきまでとは違い冷ややかな顔でエアドに話しかけた。

そう、アコは自分の立場をいち早く理解して上手く立ち振る舞う、俺が知る誰よりも怖い女だ。
私が加害者を快く受け入れるイベントなんて週末じゃなくて月曜にやるべきでしょ、と吐き捨てるアコにまだ面食らったままのエアド。友達との約束断らせてごめん、と言うとアコは元々興味ないし好都合だと。それならうちで飲まないかとエアドが誘うと「下心丸見えね」と吐き捨てつつ応じたアコ。

エアドはアコの本音を聞くために見てくれを気にしなくていい所に行きたかったのだった。今までは異種族カップルであることを見せつけるために必死だったから外でのデートばかりだった。今回初めて2匹きりになったのだ。一度腰を落ち着けて話したかったと言いかけてふとアコを見ると酔いが回って横になったアコが。「こいつ酒弱かったんだっけ・・・」

申し訳なさそうにアコを見つめるエアドの耳に「今可哀相って思ったでしょ。そんなに痛々しい?この傷」

そう言った瞬間部屋を飛び出していったアコ。追いかけるエアド。
「同情なんていらない!私の傷は一生消えないの!だったらいくらでも利用してやるんだから!」

うぬぼれないで!あんたがつけた傷じゃないから!!

「これは私がつけた傷よ!!!」

外では花火大会の花火が華々しく空に大輪の花を咲かせていた。地を轟かせる花火の音にかき消されて、エアドだけに聞こえたアコの本音、アコの叫びが初めて聞こえた。

そんなアコの手を掴んでエアドが言った本音とは?そしてアコの答えとは・・・?

19話・・・ワニとウシ

今回は裕福な家のウシ・ハイゼと貧乏な家のワニ・ナグモのお話。

雨に降られびしょ濡れのハイゼとナグモがハイゼの家に駆けこんできた。ハイゼの母もナグモを快く受け入れ、部屋に通してふかふかのタオルを渡してくれた。家の経済力はタオルに出ると言うが、こんなふかふかなタオルは初めてだ。そう思っていたナグモにハイゼは風呂を勧めた。

ウシのハイゼが入った後の風呂。つまり、浴槽には並々と注がれたブイヨンスープが入っているわけです。
数日前、兄貴が秘密裏に裏市から入手してきたブイヨンスープが美味すぎて一気に飲み干してしまった。そのスープと同じ匂いが漂う浴槽。かけ湯をするだけだと言い聞かせながらナグモは洗面器の湯を半分ほど飲んでしまった。

うっまぁ・・・!
取りつかれたように湯を掻きこむナグモ!その瞬間、ハイゼがボディソープを持って入ってきていた。特にお互い言及することもなく、ナグモは入浴した後夕飯もご馳走になった。その時にハイゼは「ナグモと仲良くなれて嬉しい」と母に語っていた。

モヤモヤするナグモが帰り道ハイゼに問いただしてみると、「君が残り湯を飲んでた所?ハッキリ見たよ」とハイゼ。君んち貧乏なんだろ、食肉欲を残り湯で埋めようとするその行為を誰が責められる?憐れみを含んだ発言に、確かに裕福ではないナグモは言い返すこともできず口ごもった。

次の日、ジャンケンで負けてプール掃除を全部引き受けることになったナグモにハイゼが手伝うと言ってきた。あんな姿を見てなぜ良くしてくれるのかとナグモがポツリと尋ねると、「君本当可哀相だからさ。あんな姿見られたのに憐れまれて今日はプール掃除なんてこんなツイてない連日僕には想像できない」プールの水が抜けるのを眺めるハイゼを、ナグモは耐えられなくなったのかプールに突き落とした!

「貧乏ナメんな。あのブイヨンスープすげぇ美味かった。これで心の痛みがわかったか」開き直ったように叫んだナグモに最低だぞ!と叫ぶハイゼ。プールの中で逃げるハイゼを追いかけるナグモ。せっかくのチャンスなのにこのままじゃハイゼの模様が水に溶けてしまいそうだ。チャンス?一体何の・・・?

「言っとくけどな!風呂見た時はショックだったんだぞ!自分だけ可哀相に思って僕を悪者にするな!『仲良くなれて嬉しい』って言ったのも本心だ!」
その言葉を受けてナグモはやっと気づいた。本当はあの時すぐに言うべきだったんだ。

「ご」「・・・ふ」
ナグモが言いたかった気持ちとは?そしてハイゼは何を思うのか。

BEAST COMPREXⅢ感想・まとめ

今回で一度、板垣巴留先生が描く獣人の世界はお休みになりますが、板垣先生としてはまだまだいくらでも描けるという思いがあるようです。「自分の故郷」として時々帰省しますと単行本扉で語っていますので、きっとまだこの世界のお話は続くんだと思います!

今回は種族同士だけでなく、社会的な立場や格差での隔たりも描いていた関係性が多かった気がします。またレゴシとサグワンは陸と海、住む世界や文化も違う世界で珍しく温厚なレゴシが不満を態度に表す描写がありました。どこの世界でも、そして誰にも自分の中に「常識」や「正義」があってそれを簡単に変えたり曲げたりはできない。だから何もかも分かり合うことは難しい。それでも生きる者たちは分かり合おうと歩み寄りぶつかり合うことで気付きを得る。その繰り返しが様々な場所で行われているのです。気が遠くなるような繰り返しが行われる中、みんな悩みながらも理解できた時に喜んだり怒ったり悲しんだりする。だからこそ美しいのです。

世の中の仄暗さを表現する時には暗く黒く描き、引っかかる部分があっても本人にとっていい出会いや出来事があった時には思い切り美しい背景を描く。その手腕が板垣先生は見事で、視覚から読者の心を明るくしたり暗くしたりできるんですよね✨背景にいる他の住人にも遊び心があったりツッコミがコミカルだったり隅々まで面白い作品です!😊

いつになるかはわかりませんが、この世界のことをまた連載してほしいですね!
いつまでも皆さんの心にレゴシと、レゴシの世界のみんなはいつも通り生きていますw

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今回は、「BEAST COMPREXⅢ」のネタバレを紹介しました!

が…

やっぱり、絵と一緒に読んだ方が絶対面白いですよね!

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単行本には板垣先生の「作業用BGM」や、作品登場キャラのその後も描かれていて面白いのでぜひお手に取ってみて下さいね!

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