2016年9月から、週刊少年チャンピオンにて連載されている「BEASARS」。
2018年にはマンガ大賞、手塚賞を受賞し、アニメ化もされた「動物によるヒューマンドラマ」！第二期放送も決定している人気作です。
「獣人」の、肉食獣と草食獣が共存する世界。
同じく共学で、すべての動物を正しい道へ導く存在「ビースター」を排出する名門・チェリートン学園で、ある日演劇部のアルパカ・テムが食殺されているのが見つかる。主人公のハイイロオオカミ・レゴシが事件の真相を突き止めるため学園内外問わず奔走するお話です。
今では恋仲のウサギのハル、最初はギクシャクしていたが今では唯一無二の親友になったアカシカのルイなど、運命的な出会いもありながらレゴシは他種族、そして自分への理解を深めて成長していきます。テム食殺犯も逮捕させることができましたが、学園を中退し一人暮らしを始めたレゴシ。
大人の世界に入って出会ったヒョウとガゼルのハーフ・メロンに興味を持ってしまったことで世の中も何だかおかしくなっていく。すべての生き物が、自分らしくのびのび生きていける世界にするためにレゴシはルイや祖父・ゴーシャたちの助けを借りながらメロンと決闘します。
メロンは倒れ、現ビースター・ヤフヤも大けがを負ったけど誰も死ななかった大健闘ぶり。これから世の中はどうなっていくのでしょうか。。。
今回はそんな「BEASTARS」194話のネタバレを紹介します。
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前話までのあらすじ
レゴシとメロンの決闘から2ヶ月。
裏市は正式に取り壊しが始まり、レゴシは血まみれだったおかげで正体不明になったので日常生活に戻っていました。そんなレゴシは隣人・アザラシのサグワンが海へ帰るということで引っ越しのお手伝いの真っ最中。
心の底からサグワンとの別れを惜しむレゴシ。「手紙送ってもふやけちゃうな」なんて心配するレゴシの横であっという間に裸になるサグワンを見て「サグワンさんにとって陸の生活が窮屈じゃなかったかな」と心配するレゴシ。楽天的な様子だけど少しずつサグワンも寂しさを覚えている様子。
一方で、現ビースターのヤフヤは、大昔に肉食獣と草食獣の争いを止めたとされる鯨と首脳会談中。鯨から渡された魚肉ソーセージに手をこまねきながらも、メロンとの決闘の状況を淡々と語り合う。メロン搬送中に襲われたヤフヤだったが、メロンと共に一命は取り留めました。投獄されたメロンに大量のファンレターが届いたのを見て「善悪問わず『本物』を扱う難しさを知った」としみじみ語ります。
裏市は取り壊しているし「肉」という表現も規制されるようだけど後釜はきっとできる、というヤフヤに「だったら魚肉を食べろ。我々の生死は軽いからこそ美しい」と言う鯨。しかしヤフヤは「気持ちだけ貰っておきます」と丁重に断る。海を敵に回したら陸は終わりだし、魚肉ソーセージは開けにくいから。一応開け方は教えてくれた鯨だが、陸の成長を喜んでくれてはいるようです。
一時は抱き合い、バイバイしたサグワンとレゴシだが、サグワンは再び上陸し「悲シイ気持チデ帰ッテモ海ハ喜バナイ」と引っ越しを中止。家財や服を海に捨て置いてアパートに戻ろうとするのでした。
一方こちらは誰かと待ち合わせしている様子のルイ。そこにやってきたのは演劇部の後輩・ジュノ。「これってデートですか！？」「しっぽ風寒い」と微妙な関係だけど、ちぎれんばかりに尻尾を振るジュノはやっぱり嬉しそう･･･！？
BEASTARS194話ネタバレ
今日は私だけを見て
一応デートをしているルイとジュノ。ずいぶん長いこと電車に乗っている様子です。しかし特に目的もなく、ただ思いつめた表情を浮かべ電車に乗り続けるジュノ。
「先輩は今日私にキスします！」
突然大声を上げるジュノ。「は？」という顔のルイに構わず「以前私にされた1回が忘れられなくて今日のデートでルイ先輩から私にしてきますわかるの」と矢継ぎ早に話すジュノ。何だか目付きが怖い･･･😰
殺害予告するみたいなギラギラした目、とルイに形容され慌てるジュノ。「お前の根拠のない自信は美点だが俺を巻き込むな」と突っぱねるルイに「根拠ならあるもん！」とジュノ。
「ルイ先輩は･･･忘れられないから今日のデートも断れなかった･･･違う？私の考えすぎ？そうだって言って下さい」
階段で立ち止まってそう訴えるジュノの脳裏には、レゴシを諦めルイに口づけた卒業式の日を思い出していました。
そんなジュノを「かわいい時もあるんだよな」と冷静に、本心で思うルイ。とりあえず映画でも行くか？と提案するが「まさか！映画なんて自分に自信のない子が間を持たせるために選ぶのよ？そんなのお断り！」とギラギラした目でルイの手を引くジュノ。
「今日は私だけに集中して！ルイ先輩！☆」
映画は現実には敵わない
ジュノの純粋な言葉と裏腹に「これからはビジネスにのみ集中して下さいねルイさん」と婚約者・アズキに言われたことを思い出してしまうルイ。ルイには養父・オグマが存命だった頃からビジネスのための許嫁・アズキがおり、事あるごとにアズキから夫婦らしい立ち振る舞いを迫られてきていたが、ルイはそのたびに現実味を感じることができず、夜の行動の直前で吐いてしまったことがあります💦
それとは真逆でルンルン気分を醸し出し、黙ると尻尾を無意識に振ってしまうジュノ。若さに溢れその場の雰囲気を全力で楽しんでいるようなジュノとはやはりデートをしているのかな、と考えている様子のルイ。許嫁のアズキとはデートらしいことはしたことがないし、感情を表に出すことをあの人はしないだろう、と素っ気ない顔で考えるルイ。
デートなのか微妙だけど、デートだと信じて本気で楽しむジュノは「とにかく遠くまで行く！」とルイと共に電車に乗り続ける。学校見えますよ！などと話しかけてくるジュノとの空気を「映画何本分だろうか」とそれなりにデートを楽しみ始めるルイ。
夕日の差し込む電車で「雨だと毛がうねっちゃうからいい天気でよかった！」とあどけなく笑うジュノはまるで映画の主演女優だ。光も風も全部、ジュノを演出する。卒業式のキスもそうだった。現実味がなくて自分の立場を忘れそうになる。
ジュノとのキスは映画のようだけど夢のようだった。でも形式に沿ったアズキの接吻を思い出し、たちまち現実に引き戻される。アズキとの結婚に、ジュノとのような雰囲気はいらないし感じられないのだ。
「政略結婚のキスに感情など求めていないでしょう」と淡々と言うルイに「悪いことではないはずです。あなたではなくホーンズ財閥を愛していること」とアズキも負けずドライに言い放つ。だからルイも「当然です、お互い長いお勤めに励みましょう」と形式的にアズキを抱きすくめた。これから財閥を大きくしていかなければならない使命がある、それはルイを庇ってお縄についたシシ組のライオンたちを将来的に部下にするという「救い」のためでもあるのだから･･･。
これは映画ではない。現実ではすべてを手に入れることはできない。
少しずつ暮れていく電車の中で、ジュノの表情も少しずつ影を落としていく･･･。
呪いにかかっちゃえ！
すっかり夜になってしまったけど、黙って電車に乗り続けるルイとジュノ。
「卒業式のあの日を忘れられないのは事実だよ」
唐突に神妙な面持ちで口を開くルイ。でも、と続ける前に「私にはもう会えない？」とジュノに遮られる。「すまない」と応えるルイ。
「どうして忘れられないのか･･･私わかりますよ」
さっきとは打って変わって女性らしい顔つきのジュノ。「それは君を」と言いかけたルイの腕を取り「いいえ、それよりも･･･あの時唇越しにこれを感じたからです」
「私の切歯と犬歯、あと裂肉歯」
「全部覚えて･･･ルイ先輩さようなら」
美しいジュノに不釣り合いとも言える、草食獣のルイにはない大きくて恐ろしい、でも美しい歯。ルイの指をゆっくり歯に這わせてお別れを言うジュノは立ち上がって降車口へ向かう。
「これで･･･牙のないキスが物足りない体になっちゃいましたね」
電車に取り残されたルイは、ジュノの歯をなぞった指をまじまじと見つめる。
一人遠くの駅で降りたジュノは「食らえ！可愛いオオカミの呪い🐺」雪が降る中、妙に軽い足取りで街を歩くのでした。
BEASTARS194話感想・まとめ
何だかとても重くて切ないデート回でしたね･･･😢現実に恋をする、結婚するって本来はこれくらい慎重で腹を括らなきゃいけない重要事項な気がしますよね。
ジュノは嫌いじゃないし、レゴシと友達になってからルイは自身が「肉食獣好きな草食獣」であることを自覚しています。だからあわよくばジュノとの時間がずっと続いてほしいけどそうも行かない。養父・オグマは不器用ながら父として尊敬していたし、ルイを庇ったシシ組にも恩義がある。そのために会社の成長は不可欠。だから愛し合うことなどないアズキとの形式的な関係を選ぶしかない。
きっとジュノもルイの事情を知っているからこそ、ルイの忙しい毎日にふと思い出してしまうような「呪い」を掛けにデートに誘ったんでしょうね。デートを断らなかったという事実もあるし、ジュノの呪いはもしかすると卒業式のキスから始まっていたかもしれませんが･･･😘
何だか切ない2人だけど、現実って上手くいかないなぁ～！💦
またいつか、ジュノと再会して映画のような時間をお互い過ごすような関係でいてほしいですね。現実なんかのせいでルイとジュノの関係を簡単に消滅させないでほしい💦
ルイとジュノ、どっちつかずの恋がひっそり終わりました。レゴシの恋は･･･？
次回も楽しみです！
が！
BEASTARS完結まで残り3話！！気を引き締めて待ちましょう！！
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今回は、「BEASTARS」の194話ネタバレを紹介しました！
が…
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夢と現実、対照的な象徴のジュノとアズキの表情の違いにもご注目！アズキは少し怖いかも･･･？
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