BEASTARS ビースターズ188話ネタバレ☆諸悪の根源は

2016年9月から、週刊少年チャンピオンにて連載されている「BEASTARS」。

2018年にはマンガ大賞、手塚賞を受賞し、第二期のアニメ化も決定している話題作品です。

「獣人」の草食と肉食が共存する世界。そんな世界では肉食が草食を食い殺す「食殺」が最も残虐で重罪とされています。

そんな「食殺」が、チェリートン学園という名門校で起こってしまう。すべての動物を正しい道へ導く存在「ビースター」を排出している、守られるべき空間で演劇部のアルパカ・テムが何者かに食殺される所から物語は始まります。その現場をウロついていたハイイロオオカミ・レゴシがこのお話の主人公です。

その言動から一時犯人と疑われてしまったレゴシですがすぐ疑いは晴れます。しかし、事件をきっかけに草食の肉食を見る目が冷ややかになっていく･･･。

事件の真相を探りながらレゴシは、ウサギのハルやアカシカのルイなどの他種族の生徒や大人たちと触れ合いながら互いを理解し成長していきます。多くを知っていくことでレゴシはついにテムを食べた犯人を突き止めます。

食殺犯の逮捕後、レゴシは学園を退学。一人暮らしを始めますが、そこで新たな出会い、ヒョウとガゼルのハーフ・メロンに興味を持ったことで世の中のバランスがおかしくなっていく･･･。

メロンを何とかするためレゴシが直接対決を決めた裏で、ルイやレゴシの祖父・ゴーシャ、ゴーシャのかつての親友で現ビースターのヤフヤは大人の力で戦いを始めます。すべては、すべての動物たちのために。

生きる欲にやっと気づいたレゴシと、まさかの生存者登場！？

今回はそんな「BEASTARS」188話のネタバレを紹介します。

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前話までのあらすじ

シシ組のハイヤーで裏市に駆け付けたルイとキュー。

歯を食いしばる「覚悟の顔」で、レゴシの身を心配するルイだったが、予想に反した光景が広がっていた。

レゴシがメロンから逃げている･･･
今までのレゴシなら、自身を省みず相手に立ち向かっていたはずなのに。

必死で逃げるレゴシを、「イヌ科って本当に尻尾巻いて逃げるんだな！」と嘲笑しながら追いかけて攻撃するメロン。レゴシも自身の行動に驚いているようで。

それでも容赦なくレゴシの首根っこを掴み、壁に押し付けるメロン。食肉を犯したママにそっくりな俺だから、ガゼルの父から受け継いだ体が味わった「襲われる恐怖」を味わえ！とばかりに力任せといった感じだけど･･･。

朦朧とする意識の中、じっと自分の鋭い爪の生えた大きな手を見つめるレゴシ。
ずっと草食との関係にウジウジ悩んでいた俺の悩みなんて、襲われる側の草食からしたらなんてちっぽけだっただろうか。

そう考えていると、無意識なのか「キューン、くぅーん」と子犬のような声を絞り出すレゴシ。
メロンは笑い飛ばしたが、遠くで見ているキューは「生存本能だ、臆病な心は強い獣しか持たない！」と檄を飛ばす。

俺は生きたい。

キューの「よし！レゴシ！」が響き渡る。メロンの頭上に、レゴシの本物の牙が迫る･･･。

一方こちらは表通り。ルイの訴えを聞いた報道陣がヤフヤとゴーシャの元へ押しかけていた。
メロンについてしつこく質問するTVマンたちを「TVには出ない！」と毅然といなしていたヤフヤの視界に、特徴的な角の獣が飛び込んできた。

メロン！？いや、奴が今表通りにいるわけがない。ということは･･･？
「メロンの種族は何ですか！？」という質問に振り向いたそのガゼルの男性はもしや･･･！？

BEASTARS188話ネタバレ

拍子抜けする真実

ヤフヤに向かってメロンについてしつこく質問を投げかける報道陣。メロンは悪獣なのか？メロンは肉食と草食のハーフなのか？裏市に今メロンがいるのか？

連呼されるメロンという言葉に、ヤフヤが声をかける間もなく名乗りを挙げた特徴的な角を持つ男性。「あのーすみません、私･･･メロンの父親なんですけど」

その言葉に一気に静まり返る場。それでも男性は冷静に「今裏市に行けばあの子に会えるんですかね」「皆さんおっしゃる通りあの子はハーフなんです」「父親はガゼルの私で、母親はヒョウでして」とつらつら語る。

「あの、うちの子何かしてしまったんでしょうかね」
あまりにも淡泊な問いかけにもはや驚くのを忘れそうです。何だこの男は･･･

しかし報道陣は目を見合わせ、これだ！といった感じでメロンの父親に詰め寄る。
そのカメラにメキョッと鱗の手が食い込む！

「生んだ子供がどう育とうと、異種族の家庭を見世物にはさせん」
怪力と爪で高価なカメラを壊したのはゴーシャだった！

不器用な正義感

いきなりカメラを壊された報道陣が「こっちも仕事なんだよ」と反撃すると、ゴーシャは上着を脱ぎ捨て何かの構えを取る。Tシャツには「老獣クラブやすらぎの会」とロゴが。引き気味の報道陣。

指で円を作ったかと思うと、吹矢の要領で自身の毒を報道陣の機材に吹きかけていくゴーシャ！報道陣の体には当てず、機材にのみ毒を吹きかけています。そのままジャンプし、音声マイクもキックでポッキリ。すごいなおじいちゃん･･･

それだけのことをしておいて「誰も怪我してないな？」と報道陣の身を案じるゴーシャ。息継ぎもせず「毒で溶けた機材はポリエチレンの袋に入れて速攻処分すること！帰ったらアルコール濃度の高い消毒液で手を洗ってから家族を抱きしめて！」「行くぞヤフヤ！」今の世相に沿ったセリフだな･･･

何かを感じ取ったヤフヤに「わかっているだろ」と、指に毒をつけてもう片方の手でメロンの父親の手を引いて裏市を封鎖する扉にダッシュするゴーシャ！

「彼を息子さんに会わせるんだ！」毒で扉を粉砕するゴーシャ！
あんな公衆の面前で名乗り上げた彼に心意気を感じたゴーシャは、せめてもの正義で父と息子を再会させようとしているようです。それはゴーシャ自身が異種族間で子供を産み、そして失っているからでしょうか。

ゴーシャもレゴシに会えるし一石二鳥だと意気込むゴーシャに身をゆだねるだけのメロンの父親に、ヤフヤは恐怖のような怪しさを感じ取る。警察のトップでいろんな種族のいろんな事件に関わってきただけに、武器などを持っていた場合を想定しているようです。

息子さんに会うのは久しぶりですか？何て声をかけます？と明るく語りかけるゴーシャに、メロンの父親は相変わらず淡々と「いやぁ･･･」と首を傾け、

「特にないんです、伝えたいこととかは」と応える父親。
何なんだこの掴みどころのない変な雰囲気は･･･。

本当の悪は恐ろしくて

衝撃的な言葉に思わず顔を見合わせるヤフヤとゴーシャ。構わず続けるメロンの父親。

「ただ単純にメロンが赤ん坊のうちに私が出て行ってしまったので成長したあの子を見られればな～と思って」「何となく若気の至りでメスヒョウと関係を持ってしまったものの･･･」

「結局私には肉食獣と一緒になる覚悟なんてなかったんですよね」

だって街歩いてたらジロジロ見られるし、彼女から向けられる愛情もすごく重くていつか食われるんじゃないかってヒヤヒヤもんでしたよ。普通そんなの男は逃げるでしょう、ねぇ･･･

へらっと笑う口から1本抜けた歯並びが見える。その姿にヤフヤは恐怖で目を見張るのでした。
本当に恐ろしいのは、本当の悪とはきっと･･･無関心。自分勝手な保身。

裏市奥では、キューの「よし」でメロンの首元に牙を立てたレゴシ。
「愛の失敗作による復讐は完了だ、お前が俺の喉噛み千切ればな」

いつもと違う、嘲るような上ずった声ではないメロンの声に思わず顔を上げるレゴシ。
地声のメロンはよく見ると、何の変哲もない20代前半の青年の姿だった。

「どうしたレゴシ、まだやるだろ」
地声の青年が命の刹那に感じたものとは？そして父子は再会するのか･･･？

BEASTARS188話感想・まとめ

前回、衝撃の姿の彼は予想通り、メロンの父親でした！だとしたらメロンの記憶やママの発言にも食い違いが出てくるのですが･･･

ゴーシャの家庭を守るため報道陣に仕掛けた攻撃は、現代のマスコミへの反論でもありますよね。あまりにマスコミは人のプライベートに土足で踏み荒らしますから･･･なのにその行動を無に帰すようなメロンの父親の恍惚っぷり。

若気の至りなんて言葉を使って恥じるような発言をしていますが、自分の保身のために家族を捨てて開き直っている父親。恐らくメロンに手紙や養育費なども出したりはせず、勝手に戻ってきて息子が見たいだけだとワガママを言う父親。もしかしたらメロンのママが部屋を綺麗に塗り固めていたのも、メロンのガゼルの部分を恨めしそうに触るのも、逃げた父親への恨みからだったりして･･･？

身勝手な父親と関係を持って子供まで生んでしまったことを恥じ、「自分が食った」と思いこむことにしたのか？
もしくは一方的に父親が逃げたことで「肉食獣の母親が食べた」と濡れ衣を着せられたことを恨んでいた？

とにかく、メロンのママが父親を食ったというメロンの思い込みは違うことがわかりました。
最後に普通の青年になったメロンと、人生を引っ掻き回した父親。一体どうなるのか？
次回も楽しみです！