2016年9月から、週刊少年チャンピオンにて連載されている「BEASTARS」。
2018年にはマンガ大賞、手塚賞を受賞し、アニメ化もされた人気作品です。
「獣人」の肉食と草食が共存する世界。
同じく共学で、すべての動物を正しい方向へ導く「ビースター」を排出している名門校、チェリートン学園。その演劇部である日、アルパカのテムが最も残虐とされる「食殺」されている所から物語は始まります。事件を探ろうと現場をウロウロしていたハイイロオオカミ・レゴシがこの作品の主人公です。レゴシの言動から犯人と疑われてしまうがすぐに払拭。しかしこの事件をきっかけに、草食が肉食を見る目が冷ややかになっていく･･･。
事件の犯人を割り出すべく学園内で奔走するレゴシ。その中でウサギのハルと出会い、本能の中に「恋心」が芽生えるのを自覚したり、演劇部部長のアカシカのルイと不器用ながらも友情を育んだりして自分と周りを理解・成長していくドラマです。
食殺犯を逮捕させ、退学したレゴシは一人暮らしを始め、大人の世界を知っていきます。しかしそこで新たな刺客、ヒョウとガゼルのハーフ・メロンと出会い興味を持ってしまったことで、レゴシの生活だけでなく世の中がおかしな変化を見せる･･･。
戦いで拳を交えるも、本当は話し合ったりして相手を理解したいレゴシ。その優しさと弱さを嘲るかのように挑発するメロン。世間は、社会は、どちらに味方するのか。
今回はそんな「BEASTARS」185話のネタバレを紹介します。
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前話までのあらすじ
ゴーシャの「この街の心は生きている」に希望を賭け、停電で真っ暗になった中進み出たヤフヤ。
立場が上なほど美味そうに見える、ヤフヤは暴動を起こしていた肉食たちにとって極上の餌。
本能と戦いつつも、夜目が効かず固まっている草食たちを見て「本当に夜目が効かないのか」と草食を理解しているようでもあった。
そんな停電で、肉食と草食のハーフのメロンの視界はどうなのか？
興味と研究のため聞いたレゴシに「どう答えたらお前が困るか考える」と嘲るメロンにパンチを喰らわせるレゴシ！今夜必ずお前を捕まえる、と。
お前が肉食と草食のハーフだから･･･脳裏にハルを浮かべながらメロンを押し倒すレゴシ。
しかしメロンはレゴシは攻撃されている方が活き活きしていると挑発。
そして「今夜メロンの花を咲かせる」と形勢逆転！レゴシを力任せに殴るメロン！
レゴシを殺してハーフの俺の体にどんな変化が出るか実験だ、と笑うメロンの視界が開ける。
停電が復旧したのだ。
表通りでは、さっきまで争っていた大人たちが肉食と草食、手を握っていた。
ヤフヤの腕にはゴーシャの手。
明るくなった視界の中、メロンの肩を掴むレゴシの手！
この戦いの結末は！？
BEASTARS185話ネタバレ
ポップコーンと俺たち
明るくなった視界と共にメロンの肩に手をかけるレゴシ。
「メロン畑に花を咲かせるなら実がならないと意味ないだろ」
その言葉と同時に、重力に任せメロンの体を引っ掻き落とすレゴシ！まるでメロンの果肉を引き裂くように･･･
しかしメロンは「いいねぇ！最高の殺し合いだぜ！」と挑発的にレゴシを力任せに殴りつける！お互い挑発し合ってヤケになって殴り合いを続ける2匹を眺め、メロンを現ボスとしているシシ組のライオンたちは出る幕がないと見つめるだけ。生まれも育ちも裏市なのにこんな死闘は初めてだ、何なんだろうな俺たち。
と、ぼやくシシ組の傍らには人質になったキュー！？
そうです。キューは裏でレゴシの情報をメロンに売りつけてお金を得ていたのです。シシ組は頃合いを見てキューを人質にし、レゴシが師でありメスであるキューに気を取られている所を、といった作戦があったようで。しかしメロンの勝手な行動でその作戦がお流れになりそうな状況。
「じゃあさ、そのウサギ食べながら観戦してよーぜ」と明るく切り出したのはフリー。
ルイがシシ組を抜ける際、ルイを食べそうになったら撃ってくれとイブキに言われ、イブキを撃ったライオンです。ルイの第二の兄貴分でもありました。
何言ってんだ？と困惑する他ライオンたちに、「お前らもう認めろよ、これが俺たちだよ」と、少し悲しそうな表情で語りかけるフリー。死闘を前にしても何もできない、食肉くらいしか能がないオスライオンだ。ルイをシシ組ボスにした時自分たちまで立派だと錯覚しちまったのさ。
本当に立派なのはルイだけなのにな。
切なく語るフリーの言葉に、もはや開き直るシシ組がキューににじり寄る。
「キューと言ったな。親しいレゴシを売るほど困窮してたんだろ、あんたのことは覚えとくよ」
レゴシを売ったとはいえキューへの報いがこんな優しい脅しなんて･･･。
立派なルイの戦い方
詰め寄るドルフの顔を蹴り上げ、あっという間に縛られていた縄をほどいて逃げ出すキュー！
「表通りに逃げられたらマズい、追え！」とシシ組に追いかけられながら苦しそうに全力疾走するキュー。
レゴシに稽古をつけていたせいでファイトマネーも稼げず、メロンの甘い香りに誘われてレゴシを売ってしまった。誰も分かりゃしない誰も知りゃしない、裏市の貧困層の底辺の女のことなんて。私が裏市で売られていたウサギだからレゴシも売った。仕方ないことなんだ。
キューもシシ組と同じく、自分の立場をわきまえた上で開き直っているようです。
そんなキューの目に飛び込んできたのは、表通りの大きな画面に映るルイ。「全種族へのお願いです裏市から目を背けないでくださいすべての現実に目を向けてください！！」必死に公共の電波のタブーを犯しながらルイなりに戦っていた。
シシ組も「ルイじゃねーか」と、キューも「4番･･･！？」と、画面のルイの全力を呆然と見守る。
その間もルイは必死に「報道陣の方々は今すぐ裏市へ！あそこで俺の友達が今死にかけてるんです」と、大人達に取り押さえられながら声を張り上げる。
しかし多勢に無勢のルイは、あっという間に大人たちに取り押さえられ連れていかれてしまった。その様子まで生放送の画面に流れていた。完全に映像が止まるまでルイは「裏市へ行かせてくれ、友達が死んでしまう」と訴え、その様子をシシ組とキューは一緒に見ていた。
シシ組にとってルイは唯一無二の立派なボスで、キューにとっては生餌だった幼少期を共に過ごした友人で。不思議な化学変化が起きそうな予感･･･！？
救世のプリンスを救え！
生放送中に暴れたと、控室に閉じ込められてしまったルイ。
「俺は何一つ間違ったこと言ってないぞ」と抗うルイの部屋の外で「お父様が亡くなられたショックで錯乱しているから」と都合よく解釈して新社長軟禁を正当化するSPたち。ルイも「お前らの銀行口座停止して使えなくしてやる！」と精一杯の抵抗。
も虚しく、義足の右足の痛みに悶えながら力なく座り込んでしまうルイ。レゴシが危ないと痛む右足はかつてない麻痺のような痛みに苛まれていた。
「絶対死ぬなよレゴシ」と呟くも、自分の無力さは昔から知っているつもりでも、レゴシが痛い目に遭っている時何もできないという現実は苦しいルイ。
うつむくルイの耳に、誰かを殴るような音と大勢の足音のような音が響き渡る。
何事かと頭を上げたルイに、
「社長〜！！お迎えに上がりましたぜ！！」
にこやかに挨拶するシシ組と、それに交じってSPを締め技で落とすキューの姿が！
「何で･･･？」と驚くルイの目は、いつになく輝いていたのでした。
「細かい説明は後だ！1つ言えることは･･･社長がハイヤーをご所望だから駆け付けたってこと！！」ルイを抱え上げハイヤーに乗せ、裏市に向かうシシ組とキュー！
大丈夫だレゴシ、今回もルイが共闘してくれるしギャラリーもいっぱいだ！
だから死ぬんじゃないぞ！！！
BEASTARS185話感想・まとめ
キューがメロンと金銭的に繋がっていたのは判明していたけど、秘密裡にやっていたと思っていたのでまさかライオンたちにバレていて利用されそうになっていたのは驚きでした。
メロンがヒョウの体に近づいて圧倒的な力を出してレゴシを痛めつけるのも、
俺たちは小心者でダメだから使えない人質を食おうとするシシ組も、
どうせ誰も知らないし誰も助けてくれないからとレゴシを売ったキューも、
全部開き直りなんですよね。しかしそれが「仕方ない」でまかり通る世の中。
人間の世界もそういうので溢れかえってますよね。改善できるならしたいけど、というのまで込みです。
しかしルイが大人の「臭いものに蓋」を押しのけて現実を見ろ！と言いながら「レゴシを助けて」と訴えていた。大人はレゴシを助けないのがわかっててルイは必死に訴えた、それにシシ組とキューが応えた。
ダメでも底辺でもできることはある。戦うことはできる。
前回、肉食と草食が互いを守るように手を繋いでいましたが、そのような絆がシシ組とキューとルイにもできたのかもしれません。
今行くからメロンなんかに負けるんじゃねーぞレゴシ！！！
次回も楽しみです！
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今回は、「BEASTARS」の185話ネタバレを紹介しました！
が…
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シシ組とキューの表情の変化と、ルイが繋ぐ絆が見事に表現されています！
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